I.W.HARPER

PES

PES

彼らができないことを僕はできる
I'm harper 自己満足に生きる
SHOHEI MIURA

I'M HARPER. 〜自己満足に、生きる。〜
presented by I.W.HARPER

自分の信じたものに、繰り返し情熱を注ぐ。その姿は輝きを放ち、決して自分のスタイルを失わない。そんな人物を紹介する「I’M HARPER」。ソロやバンドでの音楽活動から若手のプロデュースまで、幅広く才能を発揮するミュージシャン、PESさんに話を聞いた。

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「彼らができないことを僕はできるから。自分は本来いろんなこと、『クリエイティブ』が好きなんで」

まずはじめに、音楽との出会いを教えてください。

中学生の頃にバンドブームがあったんです。そしてお母さんの友人にギタリストがいたんですよ。その人がギターを貸してくれて。そうして中学校1年生の春くらいからギターをやり始めました。そこからですね。

その前まではどんなことをして過ごしていましたか?

背景にあるカルチャーなどまだ知らずに、スケートボードをやっていました。小学校5年生の頃にアイドルグループがスケートボードに乗っている姿を見て興味を持って、自分の誕生日に「スケボーを買って」とお母さんにお願いして、スーパーに売っているようなできあいのものを手に入れたんです。よくスケートパークに行っていましたね。

PESさんと言えば、サーフィンのイメージも強いです。

サーフィンと出会ったのは中学校2年生くらいの頃。知り合いのお兄さんがやっていて「海行こうよ。連れていくよ」と誘われて、伊豆の多々戸浜に急に連れていかれました。それでサーフボードをポンっと渡されて「サーフィンやっとけ!」って言われてやってみたのが始まりです。

時代を感じるサーフィンの始め方ですね(笑)。そうしてたくさんの楽しいことと出会うなかで、いちばんはやっぱり音楽だったんですね。

サーフィンにもハマったんですが、僕は海のそばに住んでいたわけじゃない。東京の家に帰ってくると、自然と生活のなかで音楽の色がいちばん強くなっていきました。僕はアメリカンスクールに行っていたので基本的には留学しなくてはいけなかったんです。でも16歳くらいの頃にインディーズのレーベルから声がかかったので、音楽で食べていけそうだからがんばりたいと親を説得して、そこからは音楽一色の生活。いっときはサーフィンをあまりやりませんでした。

SHOHEI MIURA

趣味の音楽が仕事になってきたんですね。当時はどんな生活でしたか?

インディーズからデビューと言ってもそれだけでは食べてはいけないから、アルバイトをしていました。洋服屋で働きながら、デザインの仕事をしたり。世の中でDTP(デスクトップパブリッシング)が始まった時期です。先輩のおかげでコンピューターを使えるようになって、チラシを作ったりしていました。20歳くらいの頃の収入源はデザインの仕事が大きかったです。

そこから音楽一本でやっていけるようになった転機はいつですか?

リップスライムとしてのメジャーデビューから。実際考えましたけどね。デザインでもらっていたお給料に比べたら音楽でもらえる金額は微々たるものだったので、就職しようかなとも思っていたんで。でもまだ24歳だったから、30歳くらいまでやってみるかと思って音楽の道に進みました。それからは勉強の日々。メジャーの世界でいろんなプロの人たちと仕事ができるようになるわけじゃないですか。それぞれその道で食べている人は、どんなことをしているのかを知りました。僕はあまり学校に行くことをしていないし、社会人経験もないので、現場でいろいろ学ばせてもらったんです。

SHOHEI MIURA

好きなことを仕事にしていると楽しさだけでなく、苦さもつきまとうとよく言いますがいかがでしょう?

音楽で食べてる人って、とにかく音楽が好きなモンスターばっかり。だから好き度で負けられないという辛さはありますね。みんな自分よりももっと楽器を触っていて、もっと音楽が好きなので、怖くなるときがあります。子どもの頃からそれしかやっていないのに、まだ好きっていう......。僕は40歳を超えているんですが、ふるいにかけられてこの歳まで残っているのはそういう人たちばかり。その人たち相手に仕事をしていかなきゃいけないのが怖いですね。

そんな音楽の世界で力を発揮するために、どのように個性を磨いていますか?

自分で枠を決めない。なんでもやるようにしています。知らない人に声をかけられて曲を作ることもあるし、有名な人たちに重めな仕事をいただいてもやる。たとえば「ラップ」ってあるじゃないですか。ラップだけやっていれば一生行ける人っていると思うんですよ。でも僕は違うので。相手が若いとか知らないとか、ジャンルが違うとか言っていると、本当にそこ一本でやっているやつには勝てない。だから総力戦ですよね。逆に、彼らができないことを僕はできるから。自分は本来いろんなこと、「クリエイティブ」が好きなんで。

PESさんの音楽一筋の生き方は、I.W.HARPERが掲げる「自己満足に、生きる。」という言葉とぴったり重なると思います。

でも僕は20年以上チームでやっていたし、プロデュースやディレクションなど人のためにやる仕事も多いので、自己満足のためだけに曲を作ろうとすると難しく感じる部分もあります。「人が喜んでくれると嬉しい」という人生が長く続いちゃったから、いざ自分だけのアルバムを作ろうとしたときにやりたいことがポッとは出てこないんですよ。だから最近は自分が満たされるために作るということをすごく考えていますね。だから自己満足を探し中なんですよ。

SHOHEI MIURA

どのようにあらためて自己満足を探っているのですか?

自分がやってきたことをシンプルに整理しています。子どもの頃からいろんな仕事をやってきて、いろんなことがあったなかで、「自分は何を本当にやりたいかな?」と。

では直近の目標を教えてください。

今の目標は、自分のアルバムを作ること。やっぱり自己満足できる作品を作らないと。

ところでお酒は好きですか?

人と飲むのが好きですね。ひとりではまったく飲まないです。

何をよく飲みますか?

ビール、ハイボール、ワインですね。ハイボールが多いです。I.W.HARPERはよく飲んでますよ。

SHOHEI MIURA

I.W.HARPERのどんなところが好きですか?

安定感です。ソーダで割って、あれが来るとわかっていると安心してお酒を楽しめます。

最後に、ハーパージュレップを飲んだ感想をお聞かせください。

リゾートっぽい。ミントがあるから爽やかで、ひじょうに美味しいです。海辺でのリラックスタイムにいいですね。

SHOHEI MIURA

photo◎Kenyu
text◎Jun Takahashi